教科書より面白く読める本
私は世界史には無知ですが、英国史はそれでも好きな方です。興味を持っている年代の範囲が狭いけど。我ながら俗っぽいなと思いつつ、やはりテューダー朝のヘンリー8世の6人のお妃辺りが興味深い。そしてその後のヘンリー8世の娘のエリザベス女王まではギリギリ興味の範囲内で、その後のスチュアート朝に入ると、途端に興味が失せてしまいます。そして、スチュアート朝以降のハノーヴァー朝になると、近代に近づきすぎて私の興味を全くそそらなくなってしまうというわけですね。
それでも興味深い章や人物だけでなく、特に興味のない章もそれなりに退屈でもなく読めたし、作者の主観がてんこもりというわけでもないので、癖がないという意味では教科書的かつ教科書より面白いという感じかな…と思ったりします。「そこ、もっと詳しく!」とお願いしたくなる部分がけっこうあったといえばありましたが、この本のコンセプトはそういう事ではないんだろうなぁとも思いました。
それにしても、これまで断片的に知っていた英国史エピソードを年代別に把握出来たのは有り難かった。実は私、フランス史と英国史がごっちゃになってるところがあったんですが、この本を読んで、ごっちゃで当たり前だったと思いました。英仏の歴史は片方だけでは成り立たず、共に干渉し合い、まさに螺旋を描いていていたんだなぁと実感。もじゃかっていた糸が少しだけ解けてきた印象です。
英国貴族史の総まとめ本!
この本は英国貴族の歴史を知る上で、入門書でもあり、総まとめできる本でもあります。
くわしい系図が載っており、他の本で知った知識を当てはめていくと「なるほど、そういうつながりがあったのか!」
と断片的な知識が結びつく時の興奮・快感が味わえます。
実際、貴族史などに興味のある方は避けては通れない本だと思います。
フランスなど大陸側とのつながりはもちろん、英国貴族の大半は王族と関係がありますから、
王室の歴史だけではなく有力貴族の家系の歴史も分かります。
なにより、森先生の丁寧で痒い所に手の届く書き方で、読みやすさが保証されている点が一番の魅力です。
普通、この手の本は単調でつまらなくなるのですが、そういうところがほとんど無い、良書です。
この本を読んであなたも英国通になりましょう!
英国の通史です
この本はイングランドだけでなく、スコットランドにも触れている数少ない本です。大抵の本はイングランド側に偏ってしまっています。また王妃や王の愛妾に関してもほとんど触れられていません。
適当な入門書を読んでもう一歩踏み込みたいという方におすすめです。
単調かも知れませんが、ところどころ伝説の話が出てきます。眉に唾するものから、興味深いものまで。エピソードがあるからこの本は面白いのだと思いました。
映画とか小説が面白くなる
「歴史には興味あるけど、世界史はよくわからない人のための入門編」としては好適だと思います。ヘンリーだのエドワードだのって何人もいて、誰が何をしたヒトだかわからないから、なんか小説とか読みづらいの〜っていうタイプといえばいいでしょうか♪ で、すでに英国史をお勉強されているヒトにはおオススメしません(笑)また、もうちょっと書き込んでほしい箇所と作者が好きな箇所のバランスが悪いところもあるので、星マイナスしちゃいました。さて、この本ではあまり表舞台に出てこなかった王達もすべて記載されているので、おおまかな流れがつかみ易くなります。王妃の記述も少なからずあり、それがまた大体政略結婚ですから当時の周辺国との関係も幾分かわかります(すべてではないですよ〜)。 例えば、私はこちらを読んでから「ブレイブハート」を観ました。もちろん映画のイザベル妃の行動は創作されたものに過ぎないのですが、やはり史実を知っていると興味深く楽しめました。 また、小説で結構格好良かったリチャード獅子心王も、母であるアキテーヌ女公の話を経由すると...イメージが(笑) 更に、フランスとの密着な関係を知るとばら戦争の見方もまた変わるし、シェイクスピア作品もより深く味わえます。 こんなカンジで「フランス王国史話」も誰方が書いてくれないかしらと思いつつ。
英国政治史の概観にはとても便利
どこかの国の歴史を知ろうとする場合、人によっていろんなアプローチがあります。政治から入る人もあれば経済に注目する人もいるでしょうし、もっと特殊な分野(例えば軍事史や美術史)に重きを置く人もいるかも知れません。小生の場合、やはり人並みに政治史に親近感を覚えますので、統治体制の変遷や権力闘争の流れが分かると、その国の歴史の一端を理解したような気になります。 この本は、そうしたアプローチをするに際して大変便利な本です。各王朝ごとに、歴代イングランド国王の治績が、興味深いエピソードを交えつつ、要領よく簡単にまとめられています。 もとより、この本は王室の歴史を描いたものであって英国史の書物ではありません。社会・経済面への考察は乏しいし、時代感覚的なものをつかむ上でも十分とはいえないでしょう。 しかしながら、英国史理解ないし英国理解のために、ひとつのバックボーンとなるべき知識を提供するという意味で、まことによく出来た書物であり、また、レファレンス的に活用するのも便利ですよ。
中央公論新社
英国王室史話〈下〉 (中公文庫) 薔薇の王朝 王妃たちの英国を旅する (知恵の森文庫) スコットランド王国史話 (中公文庫) 王妃の闘い―ヘンリー八世と六人の妻たち とびきり愉快なイギリス史 (ちくま文庫)
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